プロが注目するイタリア・ミラノのアキッレ・カスティリオーニ・スタジオ
今年のミラノサローネが中止となり、来年は今年の分を挽回するかのように史上初の家具・照明・キッチンのイベントが同時開催というメモリアルサローネが発表されましたが、コロナの猛威が収まらず来年開催されるかどうかも不安になっています。
ミラノサローネが開催されないと残念なことがたくさんあるのですが、その中で最も残念なことの一つが、過去4回訪問しているアキッレ・カスティリオーニ・スタジオに行けないことです。
アキッレ・カスティリオーニのかつてのスタジオを予約制のミュージアムに開放しているこのスタジオはデザインに関連するあらゆる人にとっての聖地の一つです。
昨年訪問した際のアキッレ・カスティリオーニ・スタジオの紹介は以下の記事をご参照お願いいたします。
天井の高い古い建物の中にはデザインのエッセンスが凝縮されています
昨年2019年の訪問を含めてこれまで4度訪れていますが、古い建物から発する独特の優しさ、ユーモア豊かでパワフルな説明、ぎっしりと並べられた図面、作品、プロダクト、等々の全てが渾然一体となっていて行く度に新しい発見があり、すっかり魅了されてしまいます。
一服の清涼剤のような心暖まる空間
夥しい数のデザインがミラノ中に溢れており、良くも悪くもデザイン情報がどんどん流入してくるのですが、サローネ後半になるとだんだん疲れてしまう時があります。
そんな疲れた情報の氾濫をリセットするため、そして最後のとっておきの楽しみのために、必ずアキッレ・カスティリオーニ・スタジオの訪問は期間の最終にとっておきます。
言い古された言葉ですがミラノサローネは開催されるたびに規模が大きくなって凄い数のデザインが街中溢れかえります。
このコロナは明らかに災厄ですが、最近この辺で一度リセットしてデザインを厳選してコンパクトにするための警笛であるような気がしてきました。
当然アキッレ・カスティリオーニ・スタジオはそんなコンパクト化されるかもしれないミラノサローネの中核として存在するべき拠点だと感じています。
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