プロが見たミラノサローネ2019お勧め照明④、FLOS編

FLOS COORDINATES by Michael Anastassiades

ミラノサローネお勧め照明、FLOS Sプロジェクト

前回紹介したFLOSのフラッグシップストアのように市内でも各種イベントがスタートしておりますが、なんと言っても一番のイベントはFIERA会場での各社凌ぎを削るブース展示です(FLOSフラッグシップストアについては以下の記事をご参照ください)。

MILANO SALONE 2019開幕、今年も世界中からとても多数のデザイン関係の来場者で盛り上がりましたが、大きな出来事として家具のSALONE DEL MOBILEと隔年で照明のEUROLUCE(翌年はキッチンのEUROCUCCINAと交代)の構成だったのが、今年は3本目の企画として家具も照明もその他のジャンル関係なく意識の高いハイエンドなブランドが集結したS.PROJECTというホールが立ち上がっていました。FLOSもEUROLUCEを飛び出してこのS.PROJECTに参加していました。

まずはFLOSの新作紹介ですが、相変わらず他の照明ブランドを寄せ付けない巨大で素晴らしいブース構成と奇抜な演出力、洗練された多くの新作群で圧倒的な存在感を発揮していました。

今年はレジデンシャル系7シリーズ、アーキテクチャー系2シリーズ(厳密には昨年のドイツフランクフルトで出品済みの準新作)、アウトドア系8シリーズの計17シリーズを出品していました。これだけ多くの新作を世界のトップクラスのデザイナーを起用して一気に発表できるのは照明ブランドではFLOSだけでしょう。

以下に写真で紹介していきますが、撮影した写真の枚数があまりにも多過ぎてセレクトするのが大変でした。

FLOSの新作ブース展示

FIERA会場、FLOSの新作、COORDINATES、デザイナーはMichael Anastassiades
Michael AnastassiadesのCOORDINATES
FIERA会場、FLOSの新作、COORDINATES、デザイナーはMichael Anastassiades、横にも縦にも連結可能
LEDの素子を内蔵したチューブを縦と横に連結しています、順路の一番目からこのシリーズを展示することで来場者たちを感嘆させていました
FIERA会場、FLOSの新作、MY CIRCUIT、デザイナーはMichael Anastassiades
同じくMichael AnastassiadesのMY CIRCUIT
FIERA会場、FLOSの新作、CHIARA、デザイナーは、新しいハイダクシステム
レールも器具も専用モデルで湾曲したレールとジョイントを組み合わせて天井にプラレールのような様々なレールと照明の組み合わせを楽しむことができます
FIERA会場、FLOSの新作、CHIARA、デザイナーはMario Bellini、50年前の作品の復刻品
Mario BelliniのCHIARA、50年前の作品の復刻版、レーザーカットされた一枚のステンレスのシートを折紙のように折り曲げてスタンドタイプの照明にしています
FIERA会場、FLOSの新作、BULBO、デザイナーはカスティリオーニ兄弟、1957年の作品の復刻品
A&PG Castiglioni兄弟によるBULBO、こちらも1957年の作品の復刻版、2灯式の巨大な白熱電球をLEDに変更していますが、フィラメントの形状も拘っていてオリジナルのデザインを損なっていません
FIERA会場、FLOSの新作、FLAUTA、デザイナーはPatricia Urquiola
Patricia Urquiolaデザインの上下配光のブラケット照明FLAUTA
FIERA会場、FLOSの新作、WIRELINE、デザイナーはForma Fantasma
Forma FantasmaデザインのWIRELINE、高さを変えて取り付けると立体的な組み合わせができます
FIERA会場、FLOSの新作、BELTO、デザイナーはブリュレック兄弟
ブリュレック兄弟によるBELT、レザーのフレームの中にライン状のLEDとプロファイルを連結して拡張していきます
FIERA会場、FLOSの新作、DIVERSION、デザイナーはPiero Lissoni
Piero LissoniデザインのDIVERSION、特殊な連結ジョイントにより、角度を付けた連結が可能になっています
FIERA会場、FLOSの新作、ZERO TRACK、FLOS ARCHITECTUREチームデザイン
FLOS ArchitectureチームによるZERO TRACK、普通の配線ダクトレールと同様、取り付けが簡単でシンプルな構成ですが、レールの厚みが15mmしかないので、取り付けると壁に埋まっているような視覚効果があります
FIERA会場、FLOSの新作、HECO、デザイナーはNENDO、OUTDOOR照明です
ここからはOUTDOORのコーナーです、NENDOのHECO、細い鉄のフレームの窪んだところに球体のガラスがちょこんと付いたNENDOらしいデザイン、自立式と壁に立て掛け式があります、他にHAERUというシリーズもありましたが、良さが全く理解できなかったのて割愛させていただきます
FIERA会場、FLOSの新作、CAPTAIN FLINT OUTDOOR、デザイナーはMichael Anastassiades
CAPTAIN FLINTのOUTDOORモデル、オリジナルのサイズ・デザインそのままに、ペースにトラバーチンや火山岩を使っていました、人気ありましたが防水性と耐衝撃性に不安
FIERA会場、FLOSの新作、IC OUTDOOR、デザイナーはMichael Anastassiades
同じくICのOUTDOORモデル、これまでの屋外照明にないデザイン性の高さで大人気、ガラスの耐衝撃性を考えると屋外での使用は難しいと思うんだけど⁈
FIERA会場、FLOSの新作、CAULE、デザイナーはPatricia Urquiola
Patricia UrquiolaデザインのCAULE、丸いペースと細いアーチ状のステムに筒状のヘッドの組み合わせ、多彩なバリエーション展開していました
FIERA会場、FLOSの新作、IN VITRO、デザイナーはPhilippe Starck
Philippe StarckデザインのIN VITRO
FIERA会場、FLOSの新作、IN VITRO、デザイナーはPhilippe Starck、これもOUTDOOR照明です
灯具頂部に内蔵されたFLAT LEDの光がカプセル状のクリアガラスを通って底部に光だまりをつくる透明感のある美しいOUTDOOR照明、早期の商品化が待ち望まれます
FIERA会場、FLOSの新作、WALKSTICK、デザイナーはAntonio Citterio
Antonio CitterioのWALKSTICK、細いステムの根元と頂部に極小のスポットを組み込んだスリムなボラード照明
FIERA会場、FLOSの新作、TILE、デザイナーはAntonio Citterio
同じくCitterioがデザインしたTILE、内部の反射板の構成によって共通灯具で様々な配光パターンがあります、派手さはないが実用的です

これだけ多くの新作を一挙に開発できるのはFLOSのみ

FLOSの新作はいつもながら洗練されていて高品質、デザイン性がずば抜けて高く、種類も圧倒的、毎度ながら鳥肌ものの素晴らしさです!

しかしここから通常数年かけて振るいに落としていきます。僕の想像ではレジデンシャル系4〜5シリーズ、OUTDOOR系1〜2シリーズしか商品化されないと思われます。

次回はFLOSも参加したS.PROJECTの圧巻の展示ブースの紹介です。

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