建築好きの名建築訪問46/船場ビルディング、国の登録有形文化財

船場ビルディング、国の登録有形文化財、パティオ、大阪

建築好きの名建築訪問、国の登録有形文化財・船場ビルディング

国の登録有形文化財に指定されている大阪北浜の船場ビルディング、仕事で何度も訪問しています。

もう間も無く竣工後100年になりますが、その他のいくつかの古い近代建築と同様、未だに企業さんにテナント貸ししています。

パティオ(中庭)に植栽が多数あり、燦々と外光が降り注ぐので、都会のど真ん中の低層ビルとは思えない明るさとグリーンが魅力的です。

今ではパティオになっていますが、出来た当初は一階部分は地下一階付きの店子で、馬車やトラックがそのまま乗り入れして店子に横付けし、荷物の積み下ろしをしていたそうです。

現在は使われなくなった、あるいは物置きとして使われている地下一階部分は、当時は必要最小限の住居スペースとなっており、店子の家族が生活していたか店員の休憩スペースに使われていたそうです。

窓も換気扇もゼロ状態で炊事や洗い物をしていたそうですので、住環境としては劣悪だったでしょうが、昭和初期なら一般的だったのかもしれません⁈

船場ビルディング、国の登録有形文化財、パティオ、大阪
大阪北浜の船場ビルディング、国の登録有形文化財です
船場ビルディング、国の登録有形文化財、パティオ、大阪
綺麗にライトアップされたエントランス
船場ビルディング、国の登録有形文化財、パティオ、大阪
竣工当初は馬車やトラックが直に乗り入れしていたそうです

馬車やトラックが乗り入れできる効率的な商業施設

荷物の積み下ろしがダイレクトにできるように馬車やトラックが乗り入れできるよう当初から設計された商業ビルは当時としてはとても珍しかったと思います。

他の古い建物でよく見られる事務所貸しテナントビルとは異なり、当初から一階部分は店舗や卸し店向けテナントとしての位置づけで建てられた証拠ですね!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です